美容コラム
加齢によって衰えた肌を若々しくよみがえらせる施術として、韓国で注目を集める「リジュラン」。日本でも人気に火がつき始めていますが、「痛みが不安……」「種類がいくつかあってどれを選べば良いのか分からない」といった声も。
そこでこの記事では、リジュランについて詳しく解説。悩み別におすすめの種類や、痛みを回避できる施術の選び方などについても、お伝えします。
肌は大きく「表皮」「真皮」「皮下組織」の3つの層に分かれています。中でも真皮層はコラーゲンやエラスチン、ヒアルロン酸などで構成され、肌のハリ・弾力を支える重要な部分です。
しかし加齢や紫外線などの影響を受けると、コラーゲンやエラスチンの量は減少し、同時にコラーゲンなどをつくりだす細胞の力が衰えてくるため、真皮の構造に乱れが生じます。そして肌がうすくなっていく「菲薄化(ひはくか)」という現象につながるのです。
肌が菲薄化すると、シワ・たるみの原因になるのはもちろん、ターンオーバーも乱れるため、シミ・くすみができやすくなります。そんな菲薄化した肌にハリや弾力をもたらす効果が期待できるのが「リジュラン」です。
リジュランとは、サーモンから抽出された「ポリヌクレオチド(PN)」を配合した製剤のこと。ポリヌクレオチドは、細胞を再生・活性化させることで皮膚の自然治癒能力を高め、老化や紫外線ダメージを受けた肌を修復する効果のある成分です。
また、サケ由来のポリヌクレオチドは人体に対する生体適合性が高く、有害反応のリスクが低いという特長もあります。
老化により菲薄化した肌に注入することで、コラーゲン・エラスチンなどが増産され、さらに血管新生効果によりターンオーバーを促進。菲薄化した肌にハリ・弾力をもたらし、肌が本来持つ再生力を高めてくれます。
リジュランには、いくつかの種類があります。
リジュランヒーラーは、ポリヌクレオチドを2%と高濃度に配合した製剤。小ジワ改善やハリ感アップなどのエイジングケア効果や、毛穴縮小・ニキビ跡改善など美肌効果も抜群です。
その高い若返り効果から人気がありますが、施術中も施術後も強い痛みを感じるとの声もあり、当院では取り扱っていません。
リジュランSは、シリーズの中ではもっとも粘度が高く、クレーター状のニキビ跡や瘢痕のくぼみを平坦にするのに適した薬剤です。他のリジュランシリーズとは使用用途が異なり、ニキビ跡へこみに直接注入することで、肌を平坦にし、前述のポリヌクレオチドの力で肌の再生を促します。
リジュランSは、ニキビ跡治療「サブシジョン」との併用により、より高い治療効果を得ることができます。
リジュランHBは1%のポリヌクレオチドに加え、ヒアルロン酸を配合。それによって、コラーゲンやエラスチンなどを生成する繊維芽細胞の増殖がさらにアップし、ダメージを受けた皮膚や老化した皮膚を修復しながら、高い保湿効果を発揮します。
また、リドカインという麻酔が配合されているため、施術後も痛みが抑えられるのが特長。また表面麻酔もお付けしているため、「過去にリジュランヒーラーを試したけど、痛みがつらくて続けられなかった…」といった方にもおすすめです。リジュランヒーラーと比べ、痛みが56%減少したとの説もあります。
注入の際はまず表面麻酔を塗布し、その後皮膚の浅い層に広範囲にわたって薬剤を注入。フェイスライン全体に注入して肌全体のコンディションを高めることもできれば、目尻の小ジワや目の下のクマ、口周りの小ジワなど、気になる部位に集中的に注入することも可能です。
そのため、顔以外にも首やデコルテ、手の甲など幅広い部位に使用することができます。
リジュランHBは比較的ダウンタイムの少ない治療ですが、針を使用するので内出血などのリスクはゼロではありません。
リジュランHBはその効果を十分に発揮するため、比較的浅い層に膨疹(ぼうしん:ぶつぶつとした皮膚の盛り上がり)ができるように注入します。また痛みを軽減するため麻酔が入っているので、膨疹は白くぶつぶつした状態に。膨疹は数時間から1日ほどで落ち着くので、強くこすったりマッサージをしたりといった行為は避けるようにしましょう。
さらに、針を刺すので内出血を伴うことがあります。飲酒や激しい運動は内出血や腫れを引き起こす原因となるので、施術当日は控えてください。
術後の内出血を軽減するためには、「ケラスキンクリーム」の塗布もおすすめです。ケラスキンクリームは注入治療後の内出血を早期に改善する、特許取得済みの治療薬。処方を希望する場合は、お気軽に相談してください。
リジュランスキンボトックスは「リジュランHB」と「ボトックス」を合わせて皮膚の浅い層へ注入し、肌にハリツヤやうるおいを与える施術。皮脂の抑制効果もあるため、ニキビ肌の方にも効果的です。
ボトックスは皮膚の浅い層へ注入することで、肌の引き締めや毛穴の縮小、小ジワやたるみの改善効果が期待できます。当院では、ボトックス正規品であるアラガン社製の製剤のみを使用しているため、安全性も抜群です。
注入部位に白い膨疹が生じますが、施術後数時間~約1日で消えるため心配ありません。また、注入後に赤みや腫れ、軽い痛みや内出血、点状出血が生じる場合があります。個人差はありますが、数日程度でおさまるのでご安心ください。
顔のパーツをピンポイントで若返らせたい方や、悩んでいるパーツがはっきり決まっていて集中して改善させたい方など。
肌全体にハリ感がほしい方や、皮膚表面に悩みを抱える方、全体的に美肌を目指したい方など。
リジュランヒーラーは一度にポリヌクレオチドを多く注入できるため、効果は高いですがその分痛みも強め。一方リジュランHBとリジュランスキンボトックスは、ポリヌクレオチドの配合率は減るものの痛みを最小限に抑えつつ美肌に近づけます。
リジュランを検討されていたら、まずは痛みの少ない施術から試してみるのもありかもしれません。オザキクリニックではさまざまなエイジングケアメニュー、美肌メニューを用意しているので、何かお悩みがあればお気軽にご相談ください。
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