美容コラム
「指やタンポンで少し刺激しただけで痛い……」
「性交中の痛みがつらい……」
そんなデリケートゾーンの悩みの原因は、「膣前庭部痛(ちつぜんていぶつう)」かもしれません。
この記事では、そんな膣前庭部痛の原因や改善方法、当院でおこなっている治療法などについて詳しく紹介していきます。
膣前庭とは、膣の開口部(入口のところ)、小陰唇の内側付近を指します。
この膣の入り口付近に痛みを感じるのが、「膣前庭部痛」と呼ばれる症状です。
性交渉の痛みの原因は心理的なものや子宮内膜症、処女膜や骨盤底筋によるもの、そして膣前庭部痛などさまざま。時には、複数の原因が併存していることもあります。
性交痛の原因によって治療法が異なるため、適切な診断が必要不可欠。まずは保険診療の婦人科を「性交痛」を主訴に受診していただき、保険診療で治療可能なものがないかみてもらいます。
当院では膣前庭部痛については診察時、綿棒を用いて痛みのある部位を調べます。痛まないはずの部位に綿棒で軽く接触し、次に腟口の周辺を綿棒で触れ、そこに痛みが生じれば膣前庭部痛の可能性が高くなります。
「処女膜切開術をおこなったけれど、性交痛が改善しない」「性交痛で保険診療の婦人科を受診したけれど、何も問題ないと言われた」といったケースの場合、膣前庭部痛である可能性も考えられます。ぜひご相談ください。
実は、膣前庭部痛の原因はまだ解明されていません。一説として、外陰部からの痛みのシグナルを伝達する神経経路と、そのシグナルを処理する脳の一部が物理的に変化して、粘膜が過敏になってしまったと考えられています。
その結果、正常であれば軽いと感じられるはずの接触を、強い痛みとして感じるようになってしまうのです。
精神的なストレスや身体の疲労などにより、骨盤筋が緊張していると、痛みが増すこともあります。
治療しない限り痛みは持続し、何年も続くこともあります。そのため、専門医に相談することが大切です。
膣前庭部痛には、大きく分けて非手術療法と手術療法の2種類があります。
まずは、非手術療法について。
「膣前庭部痛かも?」と感じたら、まずは婦人科を受診するのが最善です。婦人科医の指示のもと、保険診療の範囲内でホルモン療法や鎮痛剤投与などの治療を試みましょう。
また、性交に対する過度な緊張やストレスが原因の場合、メンタル面へのアプローチも有効だと考えられています。ストレスを管理する方法などが代表的な治療法です。
一時的な改善を目指す場合は、性交時に麻酔薬のクリームを膣口の周辺に塗布するのも有効なことがあります。
保険診療で対応できなかったり、治療をおこなっても改善しない場合は、手術療法による改善を目指します。ここからが、当院の出番。当院でおこなっているのは、「膣前庭部疼痛粘膜切除術」と呼ばれる施術です。
※非手術療法は当院ではおこなっていません。非手術療法と併用する場合は、他の医療機関との併診になります。
膣前庭部疼痛粘膜切除術とは、痛みに過敏になっている部分を切除することで、膣前庭部痛を改善する治療法です。
施術前に血液検査を受けていただき、施術に対応できる体調かをチェックします。血液検査の結果は約2週間程で出るため、その内容を確認してから施術日を調整。生理の日を避けて予約していただきますが、予期せぬタイミングで来てしまった場合、出血量が多すぎなければ施術可能です。
※症状やご希望によっては、診察当日に施術をおこなうこともあります。
術後数日間は微量に出血することがあるので、ナプキンかガーゼをあててお過ごしください。
また、想定されるリスクとして以下の症状が挙げられます。
・腫脹(しゅちょう:炎症などによって一部分がはれあがること)
・出血
・感染症
・感覚異常(痛みや鈍さ)
・再発(鎮痛剤投与などの非手術療法よりは再発率が低いといわれています)
個人差はありますが、これらの症状は通常経過の中でも起こる可能性があります。内服薬や塗り薬を併用すると改善が早まると言われているので、上記の症状が出た場合はご相談ください。
「デリケートゾーンが痛いけれど、具体的にどこが痛いのかわからない」という方が、実は膣前庭部痛だったケースもしばしば見受けられます。
当院では、女性医師がカウンセリング・執刀・術後再診まで一貫して対応。カウンセリングでは、お客様が悩みを相談しやすいような環境づくりを大切にしています。
膣前庭部痛は、悪化すれば日常生活に支障をきたす辛い症状です。異変を感じたら、我慢せずにお気軽にご相談ください。
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